ツールでもなんでもそうですが、評価はシンプルであればあるほど、その効力を発揮することができます。
複雑さは形骸化を生みます。
一方で、シンプルさは継続性を生み出すのです。
ソフトドリンクの瓶詰め工場の事例
あるソフトドリンクの瓶詰め工場では1労働時間あたり1100ケースを瓶詰するという高い目標を掲げ、高価な測定装置を導入しました。
この装置であらゆるデータを追跡し、作業ラインにいる従業員をフル稼働させようと考えたのです。
しかし、現実はそううまくはいきませんでした。
なんと、従業員がこの装置で活用したのは「時計」だけだったのです。この装置についている時計が、休憩時間が来たことを知らせてくれる。ただ、それだけのために高価な測定装置が存在するだけになってしまったのです。
ここにあるマネージャーがやってきて、やり方を変えました。
彼がやったことは非常にシンプルでした。
1時間に何ケース瓶詰されたかを自ら数え、大きなダンボールに太いペンで大きく数字を書いたのです。
次第に、これを続けていくと生産性が上がり始め、当初675ケースだったのが750ケースになり、825ケース、900ケースと増えていき、ついに目標を達成することができるようになったのです。
まとめ
大切なことは、複雑な測定項目を導入することではありません。
シンプルで明快な基準がある方が、人は楽しんで仕事ができるのです。
測定項目は常にシンプルにすることを心がけていきましょう。